東海地方発、世の中にインパクトを与える企業・団体・個人の最前線の情報を届けます。

東海最前線

東海地方の不動産・注目エリア(26)豊橋市

愛知県の東南端にある豊橋は東三河の玄関口であり、
東は静岡県と接し、南は太平洋、西は三河湾に面していて、
豊かな自然と温暖な気候に恵まれています。

愛知県人口動向調査結果(令和5年11月1日現在)によれば、
豊橋市は名古屋市、豊田市、岡崎市、一宮市に次いで
愛知県で5番目となる人口およそ365,000人の市です。

豊橋駅には東海道新幹線が停車し、名古屋駅までは20分前後で到着します。
名鉄本線、JR東海道本線に乗れば名古屋駅まで50分前後です。
また、三河港は国内外の自動車メーカーの輸出入拠点であり、
特に輸入車台数と金額は日本一です。

近年、豊橋駅前の老朽化した建物の建て替えが進められ、
マンションが続々と誕生し、また商業施設や公共施設、
子ども向けの施設も整備され、新たな賑わいが生まれています。

今回は豊橋の魅力についてお伝えします。

豊橋駅前(写真:せき散歩)

 

「豊橋」とは市内に実在する橋の名前

豊橋には「豊橋」という名前の大きな橋があります。
豊橋市北部を流れる豊川(とよがわ)に架けられた橋で、
豊橋の地名の由来になったとされています。

豊橋は、明治時代まで吉田藩という名前でした。
しかし、伊予国(愛媛県)にも吉田藩があることから、
明治維新政府によって、改名を命ぜられました。

「今橋」「関屋」「豊橋」の3つの案を申し出たところ、
「豊橋」に変更を命ぜられたということです。
ちなみに「今橋」は吉田の旧称、「関屋」は吉田城西側の地名です。

吉田城址(写真:fuku41)

 

豊橋のシンボル 路面電車

豊橋市のシンボルといえる存在が、豊橋市中心部を走る路面電車です。
1925年に開通。路線の移設や廃止、延伸を経て、
現在の5.4kmの営業距離になりました。

路面電車は全国でも17路線しか運行されておらず、
東海3県では豊橋市だけです。利用者は減少傾向ですが、
利用促進を図る取り組みが行われています。

納涼ビール電車、おでんしゃなどの企画電車が運行され、
また、豊橋市へのふるさと納税の返礼品として、
路面電車の運転体験や車庫見学などが人気となっています。

豊橋市の路面電車(写真:カメラ日和)

 

豊橋総合動物公園「のんほいパーク」

豊橋総合動植物公園「のんほいパーク」は、およそ40haの広大な敷地に、
動物園、植物園、自然史博物館、遊園地の4つが一体化した総合公園です。
「のんほい」とは三河弁で「ねえ、おい」という意味です。

動物園ゾーンは、動物の生態を誘発させて観賞者に見せるように工夫した
「行動展示」を先駆けて導入したことで知られています。
「行動展示」は北海道旭川市の旭山動物園で有名になりましたが、
実は、旭山動物園ものんほいパークを参考にしたと言われています。

動物の自然な姿や生息地の環境を身近に感じることができるように、
アフリカのサバンナに生息する動物には草木や岩、プールなどを用いて
草原や水辺をリアルに再現しています。
また、極寒の極地に生息する動物には、白夜を再現し、
年間を通して低温な展示室を設けています。
日本産動物のエリア、動物の生態や身体の仕組みなどを楽しく学べる動物資料館、
家畜とふれあうことができる「なかよし牧場」などが設けられ、
様々な動物の魅力を学ぶことができます。
ホッキョクグマのえさやり時のダイビングと水中パフォーマンスや、
冬季のカピバラが温浴する企画展示が人気です。


のんほいパークのホッキョクグマ(写真:aoi33)

遊園地ゾーンには、キッズコースターや観覧車など、
全13種の様々なアトラクションがあり、小さな子ども連れの家族に人気です。

植物園ゾーンは、珍しい植物を楽しむことができる「大温室」と、
約50,000株の四季折々の花や緑に癒される屋外植物園で構成されています。

自然史博物館は、生物系、地学系の標本4,200点以上が常設展示されています。
恐竜をはじめ、世界各地の化石や郷土の動植物の標本が並び、
地球誕生から現在までの地球の歴史と生物の進化、郷土の自然を学ぶことができます。
4K3D映像を日本最大級のスクリーンで見ることができる大型映像シアターでは、
恐竜や自然に関する様々な番組を上映。
入口前の広場には、ブラキオサウルスの親子をはじめとする
10体の実物大の恐竜模型が展示され、撮影スポットとしても人気です。

ブラキオサウルスの模型(写真:HiC)

 

駅前の複合施設「emCAMPUS(エムキャンパス)」

2021年11月に、豊橋駅前の再開発により、商業、行政機関、マンションの
複合施設「emCAMPUS EAST」(東棟)が開業しました。
エムキャンパスの「エム」は「笑む」と、
東三河を表す英語「イースト(east)・ミカワ(Mikawa)」の頭文字が由来です。

emCAMPUS EASTの店舗(写真:プレスリリースより)

東棟の1階は地元の食材の販売店、レストランやフードコート。
2階、3階には豊橋市の「まちなか図書館」。4階は市役所や旅券の窓口センター。
4階・5階にはスタートアップ企業のシェアオフィス。
6階~24階は129戸の分譲マンションです。
地上の多目的広場「まちなか広場」では、音楽ライブやビアガーデンといった
イベントが開催されます。


まちなか図書館のミーティングスペース(写真:プレスリリースより)

「emCAMPUS WEST」(西棟)は2024年9月に竣工予定。 
1~2階に商業・業務施設、3~5階に住宅系サービス、
6~16階に約90戸の分譲マンションができる計画です。

 

人気の映画やTVドラマの舞台に

豊橋は、映画やTVドラマのロケの誘致に力を入れています。
2008年には豊橋観光コンベンション協会が事務局となり、
2009年から「ほの国東三河ロケ応援団」を設立、
2022年には「とよはしフィルムコミッション」を設立し、
テレビ、映画、CM、プロモーションビデオなどのロケ誘致に力を入れてきました。
これまでに300を超えるロケを東三河地域に誘致しました。

主なテレビドラマだけでも、「陸王」、「リーダーズ」、「ルーズヴェルト・ゲーム」、
「連続テレビ小説 エール」、「TOKYO MER~走る緊急救命室~」、「VIVANT」
などで、豊橋市役所、豊橋市公会堂、豊橋駅東西自由連絡通路、広小路通り、
複合商業施設「ココラフロント」、豊橋市公会堂、時習館高校、豊橋市民球場、
豊橋鉄道渥美線などが撮影の舞台になりました。

「陸王」などのロケ地になった豊橋市公会堂(写真:南谷有美)

また、豊橋には二つの映画祭があります。
一つは、2002年から毎年行われている、「とよはしまちなかスロータウン映画祭」で、
豊橋ににぎわいを取り戻そうと市民が始めました。往年の名作や話題作を上映しています。

もう一つが、豊橋市政110周年を記念して、
2017年から始まった「ええじゃないかとよはし映画祭」です。
スロータウン映画祭と連携する形で、
豊橋市や愛知県にゆかりのある作品や、豊橋市でロケをした作品、
豊橋市・愛知県出身のキャストやスタッフ、監督、原作者などが
関わった作品を上映します。

映画やドラマのロケ地が観光資源になるのはもちろん、
ロケそのものが市民の元気のもとになっているということです。

今回は豊橋市をご紹介しました。
豊橋市は駅前の再開発を受けて新たな魅力が生まれています。
映画やテレビなどのロケ地として注目され、地域の魅力が再発見されつつあります。

【出典】
・愛知県人口動態調査結果 令和5年11月1日
 https://www.pref.aichi.jp/soshiki/toukei/jinko1new.html
・豊橋観光コンベンション協会 路面電車
 https://www.honokuni.or.jp/toyohashi/discover/000006.html
・豊橋市公式サイト よくある質問
 https://www.city.toyohashi.lg.jp/10973.htm
・豊橋観光コンベンション協会 ようこそ「ほの国」豊橋へ
 https://www.honokuni.or.jp/toyohashi/discover/000002.html
・のんほいパーク https://www.nonhoi.jp/
・emCAMPUS https://www.em-campus.jp/
・豊橋市 emCAMPUSに関するプレスリリース 
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000082210.html
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000098.000025583.html
・2021年7月2日 中日新聞朝刊 東三河版 12面
・とよはしまちなかスロータウン映画祭 https://www.slowtown.info/
・ええじゃないか豊橋映画祭 http://etff.jp/

 

企画:名城企画株式会社2005年に名古屋市東区で開業した不動産会社。
不動産売買事業、不動産仲介事業、パーキング事業(名城パーキング)、
不動産管理事業、賃貸仲介事業(ホームメイト事業)、太陽光発電事業の6事業を展開。
地元名古屋の総合不動産企業としてお客様の要望にこたえるため、
大企業の組織的な考えにとらわれない柔軟なサービスを提供しています。

 ・名城企画株式会社:http://www.meijokikaku.jp/ ・名古屋・東海収益不動産NAVI:https://www.nt-navi.jp/


著者・編集:
東海最前線 編集部