東海地方の不動産・注目エリア(18)刈谷
2021.12.12
東海地方の不動産の注目エリアを紹介する連載、
第18回目は、刈谷をとりあげます。
愛知県の三河地方西端に位置する刈谷市。
市の西端を流れる境川が尾張と三河の境となり、
境川より西は尾張地方となります。
刈谷市には、豊田自動織機、トヨタ車体、デンソー、アイシン精機など、
多くのトヨタグループ企業の本社がある都市としても知られています。
住民基本台帳(令和3年12月1日現在)によれば、刈谷市は人口およそ15万人です。
1985年のおよそ11万人から比べると、1.5倍程度増えています。
刈谷市中心部には、JR東海・名古屋鉄道が通る刈谷駅と、
名鉄三河線が走る刈谷市駅があります。
刈谷駅は、JR東海道本線の大垣駅~豊橋駅間において、
名古屋駅、金山駅に次いで3番目に乗車人数が多い駅です。
刈谷駅からはJRで名古屋駅まで約20分、豊橋駅まで約30分です。
刈谷市駅から豊田市へは名鉄三河線で知立駅で乗り換えて約40分と
周囲の主要都市へのアクセスも良好です。
今回は刈谷の魅力についてお伝えします。
トヨタグループの創業地
刈谷市はトヨタグループの創業地です。
トヨタ自動車の前身の豊田自動織機製作所(現・豊田自動織機)は
豊田佐吉が中心となり開発したG型自動織機を製造するために、
1926年(大正15年)に刈谷市に設立されました。
そして1935年に「A1型試作乗用車」を製造した
国内初の乗用車試作工場が、刈谷市にある「愛知製鋼刈谷工場」です。
今年5月に、この工場が国の登録有形文化財として登録されました。
現在、刈谷市には、豊田自動織機、トヨタ車体、デンソー、アイシン精機など、
トヨタグループの本社・工場や、その下請け企業の本社・工場などが多く立地する
日本では指折りの工業都市となっています。
刈谷城の城下町として発展した刈谷
戦国時代であった文明8年(1476年)に、
緒川城(東浦町)の城主であった水野貞守が刈谷に進出し、
現在の現在の本刈谷神社付近に、最初の「刈屋城」を築きました。
境川を通じて伊勢湾(衣が浦)に近く、水運の利便性がよいため、
この場所に築城されたようです。
天文2年(1533)水野忠政が最初の刈屋城の1kmほど北、
現在の亀城公園がある場所に新しい刈谷城を築きました。
その後は刈谷城を中心に城下町として栄え、江戸時代は刈谷藩が置かれました。
刈谷城の本丸と二の丸の一部にあたる部分は、
明治維新後、一時、国の所有となり、旧士族に払い下げられ、
昭和11年(1936)には刈谷町(現在の刈谷市)が譲り受けて、
亀城公園となりました。
現在、亀城公園にはソメイヨシノが約400本植えられており、
春には花見の名所として賑わいます。
園内は日本庭園が整備され、城池や子亀池がお城の面影を残します。
また、亀城公園には、刈谷市体育館、刈谷球場、武道場などがあり、
各種スポーツに利用されています。
平成31年3月には、刈谷市体育館の北に「刈谷市歴史博物館」がオープン。
刈谷の歴史や文化を今に伝える施設です。
2つの伝統的なお祭り、大名行列と万燈祭
刈谷市には、5月の「大名行列」と7月の「万燈祭」の
2つの伝統的なお祭りがあります。
毎年5月3日に開催される伝統行事「大名行列」の
「奴(やっこ)のねり」は江戸時代中期頃に始まったとされ、
十万石の格式をもつ秋田出来守という架空の殿様や、
徳川家康の生母「於大の方」などの行列が市内中心部を練り歩きます。
この行列に高さ5m以上の豪華絢爛な2台の山車が参加します。
行列の各所で行われる、山車の曳き廻しは圧巻です。
山車に付随する形で山車囃子が奏でられます。
7月の最終土曜日と翌日曜日に開催される「万燈祭」は、
高さ約5メートルの竹と和紙で作られた張子人形が担がれ、
笛や太鼓の音とともに舞い踊るお祭りです。多くの見物客が訪れます。
さて、今回は刈谷を紹介しました。
刈谷市にはトヨタグループやその下請け企業の本社・工場が多く、
名古屋市内へも通勤圏内で交通や商業の利便性も高いです。
歴史的・文化的な資産もある刈谷は、
住宅地としても魅力が高い地域だと言えます。
【出典】
・愛知県人口動態調査結果 平成30年9月1日
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/toukei/0000088835.html
・「トヨタ創業地、登録有形文化財に 愛知製鋼刈谷工場」
日本経済新聞 2018年3月9日
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27929540Z00C18A3L91000/
・刈谷城築城までのかりや 刈谷市
https://tinyurl.com/y8waq8cr
・刈谷城・刈谷藩|刈谷市
https://tinyurl.com/yapjkc9s
・刈谷市歴史博物館がオープンします! 刈谷市
https://tinyurl.com/y8u62xxd
・刈谷市観光協会公式サイト
http://www.kariya-guide.com/festival/
【企画・編集】名城企画株式会社 × 東海最前線(タイアップ連載企画)
※本原稿は東海最前線 編集部の責任で執筆しています。
企画:名城企画株式会社2005年に名古屋市東区で開業した不動産会社。
不動産売買事業、不動産仲介事業、パーキング事業(名城パーキング)、
不動産管理事業、賃貸仲介事業(ホームメイト事業)、太陽光発電事業の6事業を展開。
地元名古屋の総合不動産企業としてお客様の要望にこたえるため、
大企業の組織的な考えにとらわれない柔軟なサービスを提供しています。
・名城企画株式会社:http://www.meijokikaku.jp/ ・名古屋・東海収益不動産NAVI:https://www.nt-navi.jp/
著者・編集:東海最前線 編集部
写真
南谷有美 フリーランスのカメラマン/ライター
2018年4月に認可外保育園長を退いてから、各地を巡る旅人に。
リモートで仕事をしながら、好きな場所で好きなことをして生活している。