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東海最前線

「カタカナ英会話」で英語が話せる日本人を増やしたい(ジェッタ代表・長谷川雄一朗)

長谷川 雄一朗
株式会社JETTA 代表取締役社長
一般社団法人 日本外国語講師育成協会 理事

ここが最前線ポイント:英会話学習の画期的なメソッド「カタカナ英会話」を全国に広めようとしている

 

  • あなたは、英語が得意ですか?それとも苦手ですか?

日本を訪れる外国人は年々増加しており、2017年には訪日観光客数が過去最高となる2,869万人に達し、今後もさらなる増加が見込まれます。海外に行かなくても、日本人が外国人と接する機会は増える一方です。

ところが、中学・高校で6年以上英語を学んできたにも関わらず、ほとんどの日本人は英語が苦手で日常会話もままなりません。アンケート調査によると、20代~60代の約7割の人が英語が苦手※1で、20代~49歳の72%が「英語は単語を羅列させる程度」または「英語は話せない」※2と回答しています。

従来の日本人の英語学習法は効率が悪かったと言わざるを得ません。そのような中、日本人が効率的に英会話を習得できる方法として「ミシュク式カタカナ英会話」が注目されています。長谷川雄一朗氏は、2015年11月から国内でミシュク式カタカナ英会話を教える教室「ジェッタ」を展開し、その教育・普及を手掛けています。2018年5月には株式会社JETTTAを設立し、代表取締役社長に就任しました。

写真:カタカナ英会話の授業風景

※1楽天リサーチの調査(2016年8月)より
※2クロスマーケティングの調査(2013年12月)より

  • 「ミシュク式カタカナ英会話」とは、どのようなものですか?

日本人に馴染みのある「カタカナ」を使う英語学習法として開発されたメソッドです。従来、中学や高校の英語の授業では発音記号が使われてきましたが、そもそもほとんどの人が発音記号を読むことができません。多くの日本人は、正しい発音やイントネーションで話せないまま、英語を学んできたのです。

「ミシュク式カタカナ英会話」では発音記号は使いません。大・中・小の3つの大きさのカタカナで英語の発音、イントネーションやアクセントを表現します。一番大きな文字にアクセントがあり、それをはっきりと、強く発音します。中ぐらいの大きさの文字は、普通にカタカナを読むように発音します。一番小さい文字は、弱く、短く発音します。これを、声に出して練習するだけです。カタカナなので、日本人なら誰でも読めます。そして、大・中・小の3つの大きさのカタカナを読むコツが分かれば、すぐにネイティブに通じる英語を発音することができるようになります。

ジェッタでカタカナ英会話を学んだ生徒からは「カタカナだから、これならできそうだと思った」、「正しい発音ができるようになり、発音に自信を持てるようになった」、「発音ができるようになると聞き取りもできるようになった」という感想を聞いています。

図:3つの大きさのカタカナで英会話の発音を表現

 

図:日本人が苦手な「R」や「TH」の発音もできるようになる

 

図:長い文章もカタカナで表現

国内の中学・高校までの英語学習は、英語を「書く・読む」ことから始め、「話す・聞く」、という順番で教えられてきましたが、これではなかなか話せるようになりません。。

私たちが最初に日本語を話せるようになったのは、「話す・聞く」が先で、後から「書く・読む」という順番だったはずです。これは言語学習の理論から言っても理にかなう順番です。ジェッタでは、はじめに「聞く・話す」をカタカナで確実にできるようにすることから始めます。最終的には「書く・読む」も英語でできるようになります。

ジェッタは、英語に挫折したことがある人、もう一度英語にチャレンジしたい人にとっての駆け込み寺です。カタカナを読むだけなので、子どもから高齢者まで誰でも始めやすく、過去に英語に挫折した経験がある人も、もう一度、英語にチャレンジしようという気にさせます。英会話に恐怖心を持っている生徒には、自信を与えます。これまで、学校の英語や、既存の英会話スクールでは、間違いを指摘されて、自信を無くすような教育が行われてきました。ジェッタでは、間違っても怒らず、英語を話すことをほめて、自信を与えます。

そのため、ジェッタ「ミシュク式カタカナ英会話」を学べば、最短距離で英会話ができるようになります。まったく英語が話せない生徒でも、英語が話せるようになります。短期間で英語が話せるようになった生徒も続出しています。これまでに150名以上の方が「ミシュク式カタカナ英会話」を学び、英会話ができるようになった人も続出しています。

 

  • なぜ、「ミシュク式カタカナ英会話」の教育・普及に携わるようになったのですか?

私は大学時代にカナダに3か月留学しましたが、そのときに、日常会話の英語が現地の人に全く通じなくて悔しい思いをしました。その後、ヨーロッパを1か月間旅するなど、バックパッカーとしては30か国以上、ビジネスを含めると40か国以上を旅行しました。その中で、ヨーロッパの人は英語をすらすらと話せるのに、日本人は英語に苦手意識を持っていることを実感しました。「日本人の英語に対する苦手意識を克服する必要がある」と考えるようになりました。私はレンタルスペースで英会話のイベントを開催したり、バーを会場として、外国人と楽しく英会話ができるイベントを開いたりしていました。

ちょうどそのとき、ある縁から「ミシュク式カタカナ英会話」を開発した御宿重孝氏に出会いました。御宿氏は、高校卒業後に渡米し、スペインへ渡った後、帰国後商社で働き、フィリピンに駐在するようになりました。その後、商社を退社してフィリピンで独立し、フィリピン企業と日本企業のビジネスの橋渡しをしています。そのような中、日本人の英語力を高めたいと、教科書づくりをはじめました。「日本人なら誰でも使えるカタカナを使って、正確に英語の発音ができるようにできるのではないか。」そう考えてたどり着いたのが、3つの大きさのカタカナを使う方法でした。カタカナを読むだけという独自の発音方法や、独自の文法解釈など様々な法則性を見出し、最初の教本である「MY FIRST ENGLISH」を書き上げました。そして、御宿氏は、「日本でミシュク式カタカナ英会話」を広めたいと考えていました。

私はその考えに共感して、一般社団法人 日本外国語講師育成協会設立の理事となり、2015年11月から名古屋を拠点に日本国内で「ミシュク式カタカナ英会話」を教育・普及する事業を開始しました。教室での授業や出前授業を中心に行っており、様々な事業を展開する中で、2018年5月に株式会社JETTAを設立し、代表取締役社長に就任しました。

 

  • 現在はどのように「カタカナ英会話」の事業を展開していますか?

ジェッタに通う生徒の年代や受講目的は様々です。年配の女性では、海外旅行先で会話ができるようになりたい、という目的で受講する方が多いです。中には80代の女性でイギリスでの短期ホームステイを実現した生徒もいます。20代・30代のビジネスパーソンで、海外出張や海外転勤に備えて学ぶ人もいます。中学3年生の時にジェッタで学び、オーストラリアへの留学を実現させた生徒もいます。

写真:80代でイギリスでのホームステイを実現した生徒(右)

 

また、大手英会話スクールに通っていたことがある生徒も多くいますし、最近は他の英会話スクールと併用して通う生徒も増えています。ジェッタであれば、英会話のフレーズが、すぐにネイティブに通じる発音で話せるようになり、即効性があります。また、基本的にはマンツーマンの授業のため、例えば海外旅行やビジネスなど、生徒の希望に沿った内容で授業を行います。理解できないところは、講師に質問すれば、講師が理解できるまでゆっくり丁寧に教えます。

ジェッタの教室は愛知県と東京都に13校あります。また、法人や外部会場や中学校や個人宅への出張授業も行っています。法人では、大手百貨店や外国人客が多い商店などで出張授業を行ってきました。

図:刃物店でカタカナ英会話のロールプレイをする様子

図:刃物店から依頼されて作成したカタカナ英会話表現

英会話を上達させるには、ジェッタの教室で授業を受けるだけではなく、自宅での反復練習が効果的です。ジェッタではその練習パートナーとしてMUSIOというAIロボットも紹介しています。MUSIOに任意の英語のデータを登録しておけば、その内容を使って、リスニング、リピート、ロールプレイ、フリー会話のうち、希望する英会話をすることができます。

写真:MUSIO

また、ジェッタでは多くの方に「ミシュク式カタカナ英会話」のこととを知っていただき、関心を持っていただくために、オリジナルの電子書籍の出版も行っています。今後、同じシリーズで継続的に出版を行っていきます。

『よく使うカタカナ英会話表現集(ダイジェスト版)』(Kindle版、定価100円)

『カンタン!カタカナ英会話』シリーズ(Kindle各655円)

 

  • 今後の抱負をお聞かせください

ジェッタは「ミシュク式カタカナ英会話」のスクールを全国に拡大していきます。インバウンド観光客に対応する法人への出張講座も増やしていきたいです。また、英会話の家庭学習をサポートするために、オリジナル書籍やMUSIOも普及していきたいです。また、カタカナで外国語を学習する「ミシュク式」のメソッドを、中国語をはじめ他の外国語学習にも展開していきたいです。弊社はこれらの事業を通じて、一人でも多くの日本人が、外国人と直接コミュニケーションをとれるようになり、人生を豊かにすることを手伝っていきたいです。

 

 

長谷川 雄一朗

1984年生まれ。名古屋市出身。2008年 明治大学法律学科卒業。大手海運会社、専門商社などを経て、2015年11月に一般社団法人 日本外国語講師育成協会 理事となり、「ミシュク式カタカナ英会話」を教える教室「ジェッタ」を開業。2018年5月、株式会社JETTAを設立、代表取締役社長に就任。