6種類の具と30種類以上のスパイスによる絶妙な味と食感の担担麺:薬麺楽園(やくめんらくえん)(名古屋市昭和区)
2022.11.28

2022年5月に地下鉄八事駅前にオープンした薬麺楽園(やくめんらくえん・名古屋市昭和区)は、「ミシュラン・ビブグルマン」を受賞した神戸の人気ラーメン店「ENISHI(えにし)」がプロデュースしたお店です。お店の前に来ると、「担担麺は飲み物。」と書かれた店頭の看板が印象的です。
やみつきになる味と食感が、多くのリピーターを生み出しています。お客様の半分以上は女性です。今回は、薬麺楽園について、店長の福井進さんにお話を伺いました。
一番人気のメニューは担担麺
薬麺楽園の一番人気のメニューは担担麺です。汁なしの担担麺です。華やかな具とスパイスが、麵が隠れるほど豊富に盛られていることが特長です。
品質にこだわった6種類の具と30種類以上のスパイスの絶妙な配合が、やみつきになる味と食感を生み出します。
豊富な具材の中身は、肉味噌ミンチ、玉ねぎ、カシューナッツ、フライドオニオン、水菜、柴漬けと、見た目にも鮮やかです。肉味噌ミンチは、神戸ポークのうで肉とモモ肉を強火で炒め、甜麺醤ベースの甘みのある味付けにしており、食べ応えがあるよう大きい粒にしています。玉ねぎは高価な淡路島産を使っています。辛みが少なく甘みがあります。カシューナッツやフライドオニオンは心地よい歯ごたえを加えます。珍しいのは柴漬けです。味のアクセントになります。
スパイスは、30種類以上のスパイスを毎日店内で仕込んでいます。
シビカラは、四川山椒、朝天椒、青山椒、チリホールなどを細かく粉砕したものです。中辛はシビカラを1杯ずつ。同じ料金で5杯まで追加できます。
麺は平打ち麺です。具やスパイスと混ぜた時の絡み具合や食感が良好です。全粒粉のため茶色褐色をしています。小麦が引き立つように、かん水、塩にもこだわっています。
3つの酢による味変
味に飽きたら、卓上の3種類の酢をかけることで、味変を楽しめます。エキゾチック酢は、スパイスをお酢に付け込んだもの。スパイシーな味に変化します。煮干し酢は、煮干し出汁でコクが加わります。オレンジ酢は、オレンジの香りで、さっぱりした味に変化します。
お好みで味変をするための、エキゾチック酢、煮干し酢、オレンジ酢
ダイブめし
担担麺に投入(ダイブ)して、具やスパイスと混ぜて食べるご飯のことを「ダイブめし」と呼びます。温玉を加えてもおいしいです。学生は無料です。
その他の人気メニュー
担担麺に続く人気メニューは、濃厚担担麺、麻辣(マーラー)担担麺です。そして福井店長が個人的にオススメするのは、スパイスカレー担担麺です。
人気No.2 濃厚担担麺 970円
男性に人気。カシューナッツペーストによる濃厚な味。
濃厚担担麺
人気No.3 麻辣(マーラー)担担麺 970円
辛いけど、やみつきになる味。リピーターが多い人気メニュー。
店長おすすめ スパイスカレー担担麺 980円
担担麺とカレーの融合。担担麺好きの人にも、カレー好きの人にもおすすめのメニュー。
限定メニュー 肉チーズ担担麺
2022年11月から新メニューとして、肉チーズ担担麺が発売されました。価格は2,160円。1日5食限定のメニューです。ローストビーフがふんだんに盛り付けられ、チーズと「龍のたまご」という生玉子が担担麺の辛みをマイルドにします。具は担担麺の具から肉味噌ミンチと水菜だけ除いています。チーズの表面はバーナーで焼目を入れています。
出店の経緯
薬麺楽園を運営するのは、介護・福祉分野の人材派遣を手がけるツツジコーポレーション。人材派遣の会社が、なぜラーメン店を出店したのでしょうか。
ツツジコーポレーションの代表取締役 石川智英さんは、何年も前から事業多角化の一つとして飲食業への進出を考えていました。2018年(何年か教えてください)、大手居酒屋チェーンで店長などを経験してきた福井進さんが、同社の介護職の派遣社員に応募して面接に訪れました。入社面接時に、石川社長から福井さんに、「しばらくは介護の仕事をやってもらうが、いずれ飲食店を出店したいと考えている。そのときは福井さんに店長をやってほしい。」という話をしました。福井さんは初めての介護の仕事への挑戦でしたが、飲食業で培った対人コミュニケーション力を発揮して、介護職員として3年以上活躍していました。
2020年、満を持して飲食業を出店しようとした矢先、世界がコロナ禍に見舞われました。当初、居酒屋の出店を考えていましたが、コロナ禍ではどの居酒屋も来客が激減しており、居酒屋は諦めることにしました。コロナ禍にも強い飲食店を考える中で、ラーメン店を思いつきました。とはいえ、ツツジコーポレーションも福井さんもラーメン屋のノウハウを持っていません。そこで、プロにお店のプロデュースを依頼することになりました。依頼したのは、「ミシュラン・ビブグルマンに選ばれた」神戸のお店ENISHI(えにし)を運営する株式会社OMO(お客様みなさまおかげ様)の島田隆史さんです。島田さんの指導をうけ、八事に店舗を構え、2022年5月に薬麺楽園を開店しました。
お店は、「女性一人でも気軽に入れるお店」を目ざして、カフェのような雰囲気になっています。お店はカウンターのみ10席ほどです。
開店から半年が経ちました。八事周辺の方やラーメン好きの方をはじめ、徐々にお店が認知されつつあります。女性も男性も、若い学生から年配の方まで多くの方が来店しています。担担麺の味が「やみつきになった」と、頻繁に足を運ぶリピーターも多いそうです。
(情報は取材時点のものです)
■店舗概要
店名:薬麺楽園(やくめんらくえん)
所在地:愛知県名古屋市昭和区広路町北石坂102-11
開業:2022年5月23日
アクセス:名古屋市営地下鉄 名城線・鶴舞線「八事駅」から徒歩1分
(専用駐車場なし)
電話:052-832-3033
営業時間:11:00~14:00、17:00~22:00
定休日:年中無休
Instagram:https://www.instagram.com/p/Ckh7ww4P9MJ/
■運営会社概要
会社名:株式会社ツツジコーポレーション
住所:愛知県名古屋市北区新堀町3番地6
代表取締役:石川 智英
創業:平成26年9月
事業内容:請負事業、労働者派遣事業、飲食業など
URL:https://www.tsutsujinokai.com/
【取材・執筆】
東海最前線 編集部