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東海最前線

東海地方の不動産・注目エリア(5)覚王山

東海地方の不動産の注目エリアを紹介する連載、
第5回目は、覚王山をご紹介します。

覚王山は、様々なアンケート調査による「住みたい街ランキング」などで
常に上位にランクインする人気エリアです。

日泰寺の参道や末盛通り沿いは賑わいがあり、
末盛通り沿いにはタワーマンションが立ち並びます。
大通りから少し奥に入れば、閑静な住宅地が広がります。
住環境、教育環境も良く、
地下鉄東山線の覚王山駅から栄までは10分、名駅までは15分と、
名古屋中心部までの交通の利便性も高いです。

覚王山は伝統と新しさが融合する街です。

 

タイ王国とのゆかりが深い「覚王山」

覚王山にある有名なお寺「日泰寺」は、
他の寺院とは違う特徴があります。
一般的な寺院はいずれかの宗派に属していますが、
日泰寺はいずれの宗派にも属さない日本で唯一のお寺です。

当時、日本がシャム(今のタイ王国)からお釈迦様のご真骨を
分けてもらうことになりました。
名古屋の官民一体の誘致運動の結果、1904年(明治37年)に
この地に宗派を超えたお寺として建立されました。
現在も19宗派が3年交代で住職を務める“みんなのお寺”です。

日本とシャムの友好の証しとして、シャムの漢字表記「暹羅」
を使って「日暹寺(にっせんじ)」と名付けられました。
その後、シャムがタイ王国に国名を変更したのにあわせて、
1942年(昭和17年)に現在の「日泰寺」になりました。

日泰寺の正式名称は、お釈迦(しゃか)様のことを表す
「覚王山」を山号とする「覺王山 日泰寺」です。
つまり、覚王山の地名は、日泰寺の山号にちなみます。

 

松坂屋創業者の別荘「揚輝荘」

日泰寺のすぐ東側の広大な庭園「揚輝荘(ようきそう)」は
松坂屋の初代社長、15代伊藤次郎左衛門祐民の別荘でした。

1918(大正7年)に完成しましたが、
空襲や日本軍、米軍による接収、その後の開発などで、
現在は南北2つの庭園と建物の一部を残すのみとなり、
2006年に名古屋市に寄贈されました。

南園の聴松閣は、昭和12年に建築され、
皇族、政治家、実業家などの名士が訪れる迎賓館でした。

北園の伴華楼は昭和4年に建築され、
尾張徳川家から譲り受けた茶室付き和室を移築するにあたり、
鈴木禎次の設計による地階と1階洋室を増築したものです。

これらに加え、北園の白雲橋、三賞亭、南園の揚輝荘座敷の
5つの建物が名古屋市の有形文化財に指定されています。

 

覚王山アパート

日泰寺の参道の1本裏にある四観音道沿いに、
当時築約48年の木造アパートを改装して2003年4月5日にオープンした
「覚王山アパート」があります。

覚王山アパートには作家の作品を販売するお店やアトリエが8か所、
作品を展示するギャラリーが3か所あります。
作家と対話したり、制作風景を見ることができることも魅力です。

 

伝統と新しさが融合する参道の商店街

地下鉄覚王山駅から日泰寺まで400mほど続く
参道の商店街は、伝統的な昔ながらのお店と、
現代的なスタイリッシュなお店が混在する魅力的な商店街です。

日泰寺の参道では、毎年4月に春祭、7月に夏祭、
10月に秋祭があり、またアート&クラフトのイベント
「参道ミュージアム」が開かれます。
また、毎月第一日曜日の9時からは月イチマルシェが、
毎月21日には縁日が開かれ、多くの人で賑わいます。

さて、伝統と新しさが融合し、
若者からお年寄りまで幅広い層に支持される覚王山は、
当面、人気のエリアであり続けることでしょう。

 

【出典】
・谷川彰英(2011)「名古屋 地名の由来を歩く」KKベストセラーズ
・名古屋市計画局(1992)「なごやの町名」
・覚王山日泰寺HP http://www.nittaiji.jp/kakuouzan/index.html
・揚輝荘公式HP http://www.yokiso.jp/
・覚王山商店街公式HP http://www.kakuozan.com/top.html
・覚王山アパート http://kzapt.nagoya/
・名古屋市観光協会 https://www.nagoya-info.jp/spot/detail/28/

 

【企画・編集】名城企画株式会社 × 東海最前線(タイアップ連載企画)
※本原稿は東海最前線 編集部の責任で執筆しています。

企画:名城企画株式会社2005年に名古屋市東区で開業した不動産会社。
不動産売買事業、不動産仲介事業、パーキング事業(名城パーキング)、
不動産管理事業、賃貸仲介事業(ホームメイト事業)、太陽光発電事業の6事業を展開。
地元名古屋の総合不動産企業としてお客様の要望にこたえるため、
大企業の組織的な考えにとらわれない柔軟なサービスを提供しています。

 ・名城企画株式会社:http://www.meijokikaku.jp/ ・名古屋・東海収益不動産NAVI:https://www.nt-navi.jp/


著者・編集:
東海最前線 編集部


写真
南谷有美 フリーランスのカメラマン/ライター
2018年4月に認可外保育園長を退いてから、各地を巡る旅人に。リモートで仕事をしながら、好きな場所で好きなことをして生活している。