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東海地方の不動産・注目エリア(2)鶴舞

東海地方の不動産の注目エリアを紹介する連載、第2回目は、鶴舞をご紹介します。

愛知県名古屋市昭和区にある鶴舞エリアは、
およそ24haの広大な広さがある鶴舞公園がシンボルです。
鶴舞公園は名古屋市を代表する桜の名所としても知られています。

鶴舞駅はJR中央本線と名古屋市営地下鉄鶴舞線の
2路線が通っているため都心へのアクセスが良く、
JR中央本線は名古屋駅、金山駅、千種駅などに、
地下鉄鶴舞線は伏見駅や豊田市駅などにアクセスできます。
名古屋高速2号東山線の吹上東・西インターチェンジや
都心環状線の東別院出入口も至近です。

中央線の西側は八神製作所、NDS(旧日本電話施設)、
エフエム愛知をはじめ複数の企業が立地するビジネス街の顔もあります。

付近には名古屋工業大学、名古屋大学医学部・医学系研究科
日本福祉大学や中部大学のキャンパスもあり、学生も多いです。

LIFULL「中部圏版 住みたい街ランキング」によると、
鶴舞は「借りて住みたい街」部門で、
2019年には6位、2020年には11位にランクされました。

 

鶴舞公園の歴史

鶴舞公園は名古屋市が初めて設置した公園として、
明治42年11月に誕生しました。
鶴舞公園ができる前の場所は低湿地が広がっていましたが、
新堀川の改修・掘削工事で発生した大量の土砂で
埋め立てることによって造設されました。

洋風庭園と日本庭園を併設していることが特徴です。
全体を日比谷公園を設計した本多静六と鈴木禎次が設計し、
日本式庭園は村瀬玄中、松尾宗五が担当しました。
噴水塔と奏楽堂は鈴木禎次の設計です。

奏楽堂

噴水塔

折しも、明治43年に関西府県連合共進会(博覧会)が
愛知県で開催されることになり、鶴舞公園が会場とされ、
公園の増築と並行して共進会のパビリオン建設が進められました。

鶴舞公園のお披露目ともなった関西府県連合共進会は、
明治43年3月16日から90日間で263万人の入場者があり、
大成功となったそうです。

以降、鶴舞公園は市民の憩い・レクリエーションの場となり、
また様々なイベント・集会の会場として使われてきました。
大正7年(1918年)には市の動物園が設置されましたが、
昭和12年(1937年)の東山動物園設立に伴い廃止されました。

昭和3年(1928年)には鶴舞公園で9月15日から11月30日にわたり
昭和天皇の即位を記念して、産業振興を目的とする
「大典奉祝名古屋博覧会」が名古屋勧業協会の主催で開催されました。
約10万点の物品が展示され、約194万人が来場したそうです。

鶴舞図書館は大正12年(1923)に開館しました。
太平洋戦争で焼失しましたが、昭和27年に再建され、
昭和59年(1984年)に改築されました。
現在は131万冊以上の蔵書数があります。

名古屋市公会堂は昭和5年(1930年)に
昭和天皇のご成婚記念として完成しました。
2017年4月から2019年3月までの改修を経て、リニューアルされました。

名古屋市公会堂

鶴舞公園は、戦後は一時、GHQによって接収されましたが、
1956年に開放され、再び市民の公園となりました。

平成21年7月23日には、鶴舞公園のほぼ全域が
国の登録記念物として文化庁に登録されました。
噴水塔や1928年(昭和3年)に普通選挙法施行を記念して
設置された普選記念壇も市の指定文化財となっています。

普選記念壇

新しいスポットとしては、2018年4月に鶴舞公園内に、
芝の多目的グラウンド「テラスポ鶴舞」がオープンしました。

もともとあった陸上競技場は、全面土のグラウンドでしたが、
愛知県サッカー協会が中心となり芝のグラウンドを建設しました。
会議室やラウンジなどがある屋内施設も設置されています。
現在はさまざまなスポーツの練習試合や、
サッカースクールなどが行われています。

 

鶴舞駅の歴史

現在のJR鶴舞駅は、昭和3年の「御大典奉祝名古屋博覧会」
にあわせ、古都信号場(現・金山)駅と千種駅の間に
「鶴舞公園前」として設置されました。

その後は催し物がある際に限られた臨時駅とされていましたが、
地元商店街や住民の陳情と資金提供によって、
昭和12年に常設駅が設置され、現在の鶴舞駅となりました。

 

鶴舞の読み方

鶴舞駅、鶴舞一丁目は「つるまい」と読み、
鶴舞中央図書館、鶴舞公園、鶴舞小学校は「つるま」と読みます。

鶴舞の名称の由来は諸説あり、明確には分かりませんが、
かつてはこのあたりが低湿地であったことから、
鶴が舞っていた様子から名づけられたことも十分考えられます。

 

さて、都心へのアクセスがよい2路線が使える駅があり、
鶴舞公園が近いという好環境でもありながら、
ビジネス街や学生街としての顔も持つ鶴舞エリア。
今後も一定の不動産需要が見込めると考えられます。

 

【出典】
・LIFULL HOME’S 中部圏住みたい町ランキング2020
 https://www.homes.co.jp/cont/s_ranking/chubu/
・LIFULL HOME’S 中部圏住みたい町ランキング2019
 https://www.homes.co.jp/cont/s_ranking/2019/
・名古屋市:鶴舞公園(暮らしの情報)
 https://tinyurl.com/y7dkhtar
・鶴舞公園内に多目的グラウンド「テラスポ鶴舞」
 スポーツでまちづくりも視野に
 https://sakae.keizai.biz/headline/2660/
・「名古屋地名ものがたり」杉野尚夫著、風媒社

【企画・編集】名城企画株式会社 × 東海最前線(タイアップ連載企画)
※本原稿は東海最前線 編集部の責任で執筆しています。

企画:名城企画株式会社
2005年に名古屋市東区で開業した不動産会社。
不動産売買事業、不動産仲介事業、パーキング事業(名城パーキング)、
不動産管理事業、賃貸仲介事業(ホームメイト事業)、太陽光発電事業の6事業を展開。
地元名古屋の総合不動産企業としてお客様の要望にこたえるため、
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名城企画株式会社:http://www.meijokikaku.jp/ ・名古屋・東海収益不動産NAVI:https://www.nt-navi.jp/


著者・編集:
東海最前線 編集部